【勝浦つるんつるん温泉直営キャンプ場】女は叫ぶ、子どもと火から目を離さないでくれ
道中の雨は一切やむことがなかった。
レインコートのおかげでもちろんずぶ濡れになることはなかったが、長年使っているそれはところどころ雨が滲むようになってしまった。
勝浦つるんつるん温泉直営オートキャンプ場。
名前が良い。
都内から、下道を走ればおよそ120キロ、東京湾アクアラインを走ればおよそ100キロ。
名前の通り、ここの温泉に入るとつるんつるんになる。
実に率直で、なんの捻りもないネーミングが最高。良い。
オートサイト利用料が一区画5000円、ピークシーズンは6000円。
利用したのは4月の末。
ちょうどGWが始まった週なので、利用料はもちろん6000円。
正直、ふたりで利用するにはちょっと高いな、と思ってしまう金額である。
なんせ普段であれば、ここに温泉施設利用代と薪代、駐輪代がかかる。
日帰り温泉は800円、薪は一束500~600円、駐輪代500円~800円などなど。
ただ、直営キャンプ場であるため、温泉利用料は半額。400円。
さらに薪はタダ、そして直火も可。
オートサイトなので駐輪代もかからない。
そりゃ公営のキャンプ場の利用料800円とかに比べたら高いけれど、薪がタダというだけでなんだかお得感がある気がする。
早朝どころか深夜に出発。
雨はこのときからしとしと降り続いていて、雨雲とともに移動しているような気分だった。
いつも甲州街道を下ってばかりで、そういえば千葉方面に赴くのは珍しい。
大洗のときは千葉を通り過ぎてしまったし。
雨の中を必死こいて走っていたもので、実は道中の記憶というものが欠けている。
とにかく、どうにかこうにかたどり着いて、真っ先に朝市に向かった。
事前に見た写真では様々な店が出ており、楽しみにしていたのだ。
女は市場というものが好きだ。
ただ、ことごとくタイミングが最悪なのが、わたしという女。
そう、夜通し雨が降っていた。
朝市についた頃にようやくあがり、それでも風が随分と出ていた。
女は思った。
なんもねぇ……なぁんも!ない!
ガラガラのスカスカ。
盛岡の材木町でやっているよ市のほうが盛り上がっている……
女は盛岡材木町のよ市が大好きだ。
プラスチックコップでベアレンビールを飲みながら牡蠣を食べるのが最高なのだ。
……その話は置いておくとして、とにかく市場はやけに閑散としていた。
話によると、降り続いた雨の影響とのこと。
それもそうだろう。
当たり前の話である。
お連れさんの到着を待つ間に、一通り見終わってしまった。
晩につまめるものでも、と思っていたが、これと言った収穫もなさそうである。
雨の深夜ライドで冷え切った体を休めようと、美味しそうなハンドドリップコーヒーをいただくことにした。
材木町よ市にもコーヒー屋さんが出ているのだが、案外こういった市場に雰囲気のよいコーヒー屋さんがある。
女はコーヒーが好きだ。
地元のひとたちは皆良いひとばかりで、普段の市場の様子なども教えてもらった。
見せてもらった写真には、溢れんばかりの客と、所狭しとならんだ店々。
「明日はもっと賑わうよ」
起きれたら是非来よう、そう思った。
お連れさんともそう話していた。
しかし、女もお連れさんも爆睡キャンパーである。
キャンパーの朝は早い。
嘘である。
わたしは起きられない。
たしかにテント内にいれば、問答無用で朝日を浴びることになる。
しかしわたしは起きられない。
場合によっては7時くらいまで爆睡なのだ。
むろん、起きられなかった。
賑わう朝市への参加は、次回へと見送ることになった。
朝市からキャンプ場まで、そこまで距離はない。
出店は少ないが、せっかく来たのなら楽しもうと、合流したお連れさんとともにのんびり見て回った。
時期というのもあって、そこらじゅうでタケノコが売っている。
どれも立派なサイズで、お値段もはちゃめちゃに安い。
積載に余裕があれば、本当は買って帰りたかった。
女はタケノコが好きだ。
キャンプ場は見事に田んぼのなかにある。
随分と長閑な風景、受付は小さな小屋、温泉施設も大きくない。
前日から降り続く雨でサイトにたまってしまった水を、職員の方と思しき方々がかきだしていた。
水はけはあまりよくないようである。
チェックインの時間には相当早かったのだが、ご厚意で受付を済ませて頂いた。
フリーサイトではないので、それぞれに区画が振り分けられる。
わたしたちのサイトは、有難いことに水がたまることもない、少し隔離された良い場所であった。
縦長のサイトにソロドームふたつとタープ一張り、モペッド一台。
じゅうぶんなスペースどころか少し余るくらいだが、ファミリーキャンパーたちの大型テントに車を置いたらミチミチになってしまうだろう。
トイレや水場はお世辞にも綺麗とはいえない。
大洗の温かい便座を思うと、口を閉ざしたくなるくらいは。
そして水はけもよくない。
温泉が目の前、薪が無料、ということを含めても、少人数やソロキャンパーが利用するにはやはりちょっとお高め感が否めない。
温泉は良かった。
何よりも雰囲気、風情がある。
扉をあけた途端、おじいちゃんのカラオケが聞こえてくる。
休憩所のカラオケで、おじいちゃんやおばあちゃんが演歌や歌謡曲を歌う。
懐かしの灯油ストーブから良い匂いがして、その横で大の字になったオジサンがいびきをかいている。
お冷はセルフ、そばに置かれたビールグラスはくすんでいる。
お冷とは名ばかりで、ぬるいのだ。
味のある、良い雰囲気。
温泉に入る前に腹ごしらえ。
なかなか美味しかった。
名の通り温泉はつるんつるんで、洗い場もよく滑る。
子どもが走ったら転んでしまいそうなほど。
湯から腕を上げると、そのとろみがよくわかる。
GWというのもあって、途中からお子様の群れが現れた。
おそらく3家族のファミリーグループキャンプ、女の子ばかり数えたら10人いる。
その会話から、男湯に男の子たちもいるそうで、こういう光景を見ていると少子化なんて嘘のように思えてしまう。
合計して何人で来ていたのだろう。
10人の群れに、別家族の3人も追加。
もちろん地元のおばあちゃんたちも入浴していて、あっという間に脱衣所のカゴが足りなくなった。
お連れさんと、すこし子どもたちが落ち着いたらまた入ろうか、と脱衣所で湯冷ましをしていたのだが、脱衣所すらまともに歩ける状況ではなくなり断念した。
しかし、良い湯であったことは間違いない。
一緒に湯冷ましをしたおばあちゃんと少しだけ話をした。
この辺りは車がないと生活が大変ですね、というような会話をした覚えがある。
地方の利便化や、地元の暮らしの向上、こういう場に行くと思うことも多い。
それでいて、このような風情が失われてしまうのも寂しく思ってしまう。
利便化が進めば、きっとこの景色も薄れていってしまうのだろう。
温泉でのだらだらタイムを切り上げて焚火へ。
降ったりやんだりを繰り返していた雨で、やはり薪が乾く暇などなかった。
どうにか濡れていない薪を選ぼうと思ったのだが、なかなか厳しく、諦めてびしょぬれの薪を燃やすことにした。
水が滴るほどの薪で竃をつくり、調子こいてガンガン燃やす。
途中で風向きが変わり、なんとこの日だけでわたしとお連れさんのフライシートに穴が増えた。
しかも薪が濡れているせいで煙もすごい。
お連れさんとケラケラ笑いながら、煙が顔面に直撃にならない場所を探す。
椅子をもって焚火の周りをぐるぐる、なんとも愉快な椅子取りゲーム。
この日は燻製にも初挑戦した。
燻製のために積んできた段ボールは、道中の雨でずぶ濡れ。
それでもなんとか作り上げたそれは、なかなかに美味であった。
雨で濡れてしまっただけで、生木ではない。
乾いてしまえば面白いように燃える。
最初に確保したぶんも燃やしきり、楽しい夜も終わりを告げる。
通路を挟んだとなりのファミリーグループ、おそらく高頻度でキャンプに赴くことがないのだろう。
ヘリノックスの椅子など、それなりに良いギアを揃えていたのだが、いろいろとハラハラすることが多かった。
わたしたちが焚火を始めたタイミング、子どもたちは手放しで遊ばせ、小さな子の面倒をみるのは少し年上らしい女の子ひとり。
区画わけされているにも関わらず、わたしたちのテントの周りも走り回る。
大人たちは火を起こすのに必死で、子どもの面倒を見ない。
流石に注意しにいった。
もちろん、子どもたちが楽しく遊ぶのは構わない。
わたしたちのテントやタープはコンパクトだし、危険がなければ存分に遊んでくれとさえ思う。
ただ、テントやタープの周りにはガイロープやペグなど、足を引っかけやすいものが多い。
さらに火を起こしたばかりで、濡れた薪はバチバチと爆ぜる。
子どもたちにも「ここは危ないよ」と声をかけた。
年上らしい女の子は、礼儀正しくすみませんと頭を下げる。
君は悪くないのに。
キャンプ場で遊ぶ子どもに、一切の非はない。
年上なんだから面倒を見ろ、と親に言われても、だってその子たちは君が産んだわけではないのだから。
子どもたちの中で歳が上だというだけの話で、その子だって保護されるべき存在だ。
君に責任はない、とそば子は胸を張って言う。
子どものいないわたしが偉そうなことをいうのもおこがましい話であるが、申し訳ないが大人たちにはきっちりお話させていただいた。
キャンプ場は自然の中にある。
安全が確保された公園ではない。
キャンプ場だって、何があってもおかしくないのだ。
しかし、問題はそれだけはなかった。
濡れた薪では火を起こせなったらしく、結局どこかで買ってきた薪で焚火を始めた。
BBQ、夕飯の時間になれば子どもたちがフラフラ遊びにいく心配もそうはない。
ただ、その日は風が強かった。
夕飯を終え、彼らも濡れた薪を乾かしながら燃やす。
先ほど述べたとおり、生木ではないために、乾いてしまえばよく燃える。
風で空気が送られれば、火はいっそう大きくなる。
焚火から目を離さないのは常識だ。
子ども数も多かったが、大人の数だって多かった。
それなのに、焚火の周りには大人がひとり、ふたり。
皆が目を離している時間もある。
危ないなぁと思っていた。
軽いヘリノックスは、強い風が吹けば簡単に転ぶ。
風が強い日に焚火のそばに置きっぱなしなんてもってのほかだろう。
わたしたちも、トウシキキャンプ場で火にくべかけている。
経験者だ。
危なっかしくてちらちら見ていたのだが、案の定だった。
強く吹いた風、傾くヘリノックス、座面が帆の役割を果たし、ふわりと浮いたまま焚火へ。
焚火の周りにはだれもいない。
車の影と、テントの中から楽しそうな笑い声が聞こえるだけ。
遅刻しかけていても走りたくないそば子が、マジで、本気で、全力で走った。
火の上に覆いかぶさろうとしたヘリノックスを間一髪でとめ、別のヘリノックスを捕まえる。
いや、自分たちのものが溶けたり燃えたり穴があいたりするだけなら構いませんよ。
でもここはキャンプ場だ。
貴方たちのとなりでは別の家族がキャンプをしている。
通路を挟んだそばにはわたしたちがいる。
二度も注意するのは、クレーマーみたいで気が引ける。
知らんひとに注意されたら、楽しい気分も水の泡。
ほんとうは言いたくなかった、わたしだって。
できればお連れさんと、次どこいく?そういえばこのテントみた?新しいタープ欲しいよね、なんて話をしながらダラダラしていたい。
だから頼む。
キャンプのときは子どもから目を離さないでくれ。
年上の子どもに、小さい子の面倒を押し付けないでくれ。
その子だってまだ子どもだ。
子どもの面倒は、親が責任をもってくれ。
キャンプのときは火から目を離さないでくれ。
キャンプ場は外だ。
いつ風向きが変わってもおかしくない。
ほかの利用客もいる。
楽しかったね、と終わるはずだったキャンプを、悲しい思い出にしないでくれ。
少し沈んだ気持ちになりながら、その日は眠りについた。
翌朝、良く晴れていた。
前日あけた缶で朝食用の卵を焼く。
洗い物がでない、野宿らしい方法。
女は思う。
キャンプは雨が降っても、晴れていても、風が強くても楽しい。
キャンプは不自由を楽しむ遊びだ。
手放しで、楽をして楽しめる遊びじゃない。
それをしたければ、旅館やグランピングでもいい。
女は思う。
テントを張って、焚火をして、キャンプ楽しむのなら
子どもからけして目を離さず、火からけして目を離さないで。
女は思う
自分たちだけではなく、ほかの利用客も皆で「あぁ楽しかった!」と言えるキャンプをやりたいものだ。
【若洲海浜公園キャンプ場】日常のなかのキャンプも良いものだと女は語る
釣りに行くなら若洲。
都内でキャンプに行くなら若洲。
若洲海浜公園、フェスの会場になっていたりもする。
都内にあるためデイキャンプにももってこい。
なにより公営なので利用料がべらぼうに安い。
風が強い、という話も聞いたが
んなもんトウシキに比べればなんぼのもんじゃい!!
という程度。
ただ念のためタープは張らなかった。
いや、強がりましたけど、まぁまぁ強かったです、風。
この日はいつもより遅めの出発、なんといっても26kmしかない。
渋滞に巻き込まれなければ速攻ついてしまう。
都内に住むソロキャンパーよ、氷川じゃなく若洲も良いですよ。
昼前にお台場デックス東京ビーチへ到着。
ワイルドワンに行きたかったのだ。
お連れさんはお台場限定のシェラカップを買っていた。
お連れさんのために、限定シェラの情報をご存じでしたら是非教えてください。
ショッピングモールをぶらぶらし、昼食を食べ、お台場オーケー店へ。
夕飯の買い物に、と寄ったのだが、忘れていた。
オーケーってビニール袋ないんだった!!
仕方ないので小さめの段ボールに飲料水や夕飯を詰めて、過積載パワーアップ。
駐車場から受付、受付からキャンプサイトはわりと距離がある。
しかし、ここは無料でリヤカー貸してくれる。
最高。
設営を終えたら、海のほうまで散歩に行く。
もはや恒例となりつつある、他人のサイト観察も交えつつ……
あのテントいいなぁ、どこのかなぁ、とか。
あの焚火台、わたしも欲しいんだよね、とか。
いつも勝手にスミマセン。
トウシキと同じく、この後ガッチリ地面に固定した。
釣り人もたくさんいた。
じつはわたしも釣りに興味があっていろいろ調べていた。
女は思う。
これ以上荷物増やせるかよ。
増やせないな。
釣り、しばらくは諦めよう。
女は思う。
あーぁ、せっかくわたし魚捌けるのになぁー!
女は思う。
わたしも釣りやってみたいなぁ。
ところで、野営で食べるシシャモってなんでこんなに美味しいんだろう。
トウシキ、大洗と長距離が続いたためか、若洲でのキャンプは随分とあっさりしたものになった。
バリバリに都会だった、というのもあるかもしれない。
川のせせらぎや虫の鳴き声とはまた違い、テントのなかで聞く都会の喧騒も女にとっては落ち着きであることを、ひとつ知った。
【大洗キャンプ場】女は言う、大洗はいいぞ!
真冬の大洗は猛烈に寒い。
早朝の突き刺すような寒さ、気温はマイナスだった。
大洗といえば、ガールズアンドパンツァーであろう。
可愛い女の子たちが戦車に乗ってドンパチする、スポコン作品である。
艦これやストライクウィッチーズなどを含め、『陸・海・空 美少女作品』の陸を代表するガルパン。
の、アレである。
おススメする言葉にしては語彙が無さすぎないか、と思うも、見ればわかる。
と言いたくなる。
その、ガールズアンドパンツァーの聖地である。
大洗はいいぞ。
とにかく、昨年赴いたキャンプ場のなかでは最高だった。
大洗町幕末と明治の博物館、すぐそばのキャンプ場、大洗キャンプ場。
下道を行けば、都心からおよそ130km。
松の林間サイトなのだが、地面の質がよくテントが汚れにくい。
水はけもなかなかに良いのだ。
林間サイトは、雨が降ると足元が悪くなりがちである。
ただ、地面が柔らかいので、バイクのサイドスタンドは沈む。
受付でバイクであることを伝えれば、スタンド用の板を貸して頂ける。
ぜひ活用してくださいませ。
立地も良い。
徒歩圏内にセイブ食彩館という大きなスーパーがある。
22時まで営業しているため、食材は微塵も困らない。
しかも中には百円均一がある。
ちょっとしたものなら大体揃います。
徒歩圏内にローソンもある。
22時を過ぎてから酒を切らしても大丈夫。
ローソンの向かい側にはENEOS、うわぁガソリン入れておけばよかった……というときに便利。
街中に出ればケイヨーデーツーもある。
なにか忘れ物したとき、大いに助けになってくれるだろう。
ちなみに、お連れさんが途中でニットの帽子を失くしたせいで、わたしはこのケイヨーデーツー大洗店まで新しいものを買いに行った。
あの時に買ったニット帽、お連れさんはいまだに使っている。
もちろん皆だいすき温泉施設は外せない。
ゆっくら健康館、といういかにもな名前の施設に赴いた。
ここにもガルパンのパネルは存在している。
海である。海沿いを走らなきゃ。
サンビーチ通りを走るのはとても気持ちが良い。
海である。海鮮物を食べなきゃ。
大洗海鮮市場や大洗魚市場も近い。
美味しい牡蠣が食べられる。
ここで買った平目、目玉が飛び出るほど安くて、その場で買って自宅に送った。
平目を捌くのは初めてだったが、美味しくいただけました。
命にどうもありがとう。
市場で買った海鮮物をキャンプ場で食べるのも良いだろう。
あぁ、バターがあればな……
あぁ、醤油もってくればよかったな……
大丈夫!セイブ食彩館に行こう!
キャンプ場の売店で買える薪は、針葉樹と広葉樹の二種類がある。
長く楽しめるが着火しにくい針葉樹。
火はすぐつくが、燃え尽きるのもはやい広葉樹。
お好みで。
あと、キャンプ場に猫がいるのですよ!
猫!
ずうずうしくて、ふとっちょで、猛烈に可愛い猫!
猫や犬は、自分のことを好きな人間かそうでないかを見分けるというが、その通りなのだろうか……
ずっとそばにいた。
お連れさんがトイレに行ったとき、しめた!とばかりにお連れさんのヘリノックスに飛び乗った彼。
勝手にわたしたちの焚火で暖をとりなさる。
降ろそうとしたお連れさんが「重ッ!」と言ってた。
運が良ければ、受付でご飯をモリモリ食べている様子にも出会えます。
可愛いったらありゃしない。
とにかく、大洗はいいぞ。
女は全力でお勧めする!
大洗はいいぞ!
【伊豆大島トウシキキャンプ場】随分楽しい冒険だったと女は振り返る
先日の台風で大きな被害を受けた伊豆諸島。
大島に、名物キャンプ場がある。
暴風の鬼!トウシキキャンプ場!
楽しかったなぁ。
愛車とともにフェリーで海を越えた。
普段は一泊二日のキャンプだが、せっかく大島まで行くのだから、と二泊三日の旅になった。
東京汽船のフェリー、座席にいくつか種類がある。
まるでホテルの一室みたいな客室から、席なしまで。
行きは少し贅沢に特2等室。
二段ベッドが細長い客室にずらりと並んでいる。
もちろんカーテンが締まるので、視覚的なプライベートは守られる。
ブランケットなどはあるが、マットは硬いため、わたしはこのブランケットを敷布団にしてシュラフで就寝した。
帰りは2等椅子室で。
フェリーでの旅感は薄れるが、十分に楽しかった。
とくに、思い出とともに味わうプリンは絶品。
懐かしい味がしました。
ちなみ先に述べた「席なし」とは、フリー乗車券という名で発売される乗車券のこと。
2等席が完売したときのみ発売されるようで、シーズンが乗りに乗ったピークではこのフリー乗車券ですら溢れかえるそう。
通路などにシュラフやマットで客が転がっている様子も、いずれは見て見たい。
早朝に到着。
波浮港と岡田港があり、基本的には岡田港からの乗降となる。
ただ、海が荒れていたりと、なにがしかの理由で波浮港になることもあると、島の方に教えて頂いた。
わたしが宿泊したトウシキキャンプ場は、波浮港に近い。
晴れていようが、雨だろうが、曇りだろうが、天候関係なくとにかく風が強い。
雨予報だったのでタープを張ろうと思っていたのだが、飛ばされたら悲惨なので断念。
テントを張るときに何度かソロドームがひっくり返った。
中に荷物を置いてもひっくり返った。
どうでもいいことだが、お連れさんが謎の位置に突き刺したペグにつっかけて、わたしもひっくり返った。
恥ずかしかった。
キャンプ客はわたしたちと、もうひとりソロキャンパー。
飛行機に乗ってきたそうだ。
なるほど、徒歩ならその手もあるわけか。
彼は50ccのレンタルバイクで島を回っていた。
普段はバイクでキャンツーをしているらしい。
設営を終えたら、208号道路をとことこ走って大島町・元町方面へ。
ミニベロでのんびり走るお連れさんを待ちながら、景色を楽しむ。
急ぐ旅ではないので、晴れているうちに景色を焼き付けなければ。
地層切断面。
なんだか恐竜でも出てきそうな壮観。
大島町では寿し光さんの海鮮丼を食べ、愛らんどセンター御神火温泉という素敵な名称の温泉施設でのんびり湯に浸かる。
サンセットパームビーチを走り、大島空港そばのぶらっとハウスでアイスクリームを味わう。
牛乳が旨いわけだ、牧場があるんだもの。
初めての長距離巡航に疲れ果てたお連れさんを、歌いながら励まして夕日のなかキャンプ場へと戻っていく。
大島はサイクリストと釣り人の島。
もちろんスポーツバイクでなくとも、レンタサイクルで島を巡るひとも多い。
もし自走でぶらぶら巡るなら、ぜひサンセットパームビーチを走って欲しい。
できれば愛車をつれて。
海の青に、あなたの愛車はきっとよく映える。
天候と時間があえば、美しい夕日とも出会える。
自身の目で見ると、涙が出そうなほどに美しかった。
明日に備え、この日は焚火を囲むこともせず、眠りについた。
翌日、地獄が待っているとも知らずに。
二日目は三原山へ。
この日は予報通り雨、さらに濃霧。
モペッド君はお留守番、お連れさんと共にバスでゆく。
案の定、山からの展望はこの通り。
食堂で食べた明日葉天のざる蕎麦。
いいなぁ、好きなんですよ、こういう昭和の空気が残る空間。
せめてもう少し霧がおさまれば……と思うも、今日のお天道様は天邪鬼。
裏砂漠は次の機会にとっておくことになった。
その代わりに動物園へ。
大島公園 動物園。
入園料は無料、見ごたえも十分。
目の前で見れる孔雀、なぜか寄ってくるエミュー、絶妙に遠いキョン。
大島だけど。
海を泳いで渡ってきた、という説のある大島のキョン。
思いのほか小さい。
なんで写真がないんだ……
かわいかった。
だんだんと雨足が強まる中、わたしの身体も雨に浸食されていく。
雨の12月。寒いに決まっている。
身体の芯まで冷え込み、なんとか波浮港付近に戻る。
動物園でのんびりしていたせいで、すでに辺りは真っ暗であった。
大事件が起きた。
正直、トウシキの風を舐めていた。
そうだった、風というのは雨とタッグを組むと最強のデーモンと化すのだ!
女は思う。
昨日、風で転がるテントに笑う女の胸倉をつかみたい。と
オマエ、明日の夜に地獄を見るぞ、と。
風で抜けたペグ。
はためくフライシート。
テント内へ殴りこむ雨。
湿ったダウンハガー。
このあたりから写真がほとんど残っていない。
そんな余裕がなかったのである。
12月、冬、夜。
女は思った。
死ぬんじゃない?これ
いまこうしてブログ記事を書いているのだから、もちろん死んでなどいない。
生きている。
女はいまも自発呼吸を続けている。
トウシキキャンプ場は無料キャンプ場であり、売店は存在しない。
あるのは水場と東屋と和式トイレのみ。
命綱となる薪を探す前に、とにかく夜ご飯。
ガクガクしながら食べた、大関寿司さんのお寿司。
生き返る心地だった。
大島名物・べっこう。
唐辛子醤油につけた魚の切り身、店によって味が違うのである。
食べ比べてみるのも楽しいだろう。
わたしは土産にべっこう醤油を買って帰った。
でも、やっぱり夜のことが心配だった。
火でもなければ濡れた服は乾かない。
湿ったシュラフと濡れた服では、一晩のうちに心臓が止まりそうである。
大関寿司を出るころには有難いことに雨もやみ、とにかく這いずるようにして薪を求める。
元町のカフェで教えてもらった、薪を置いていそうな場所。
勤労福祉会館!
ありました。
ずぶ濡れの服で薪を求める女ふたりを見て、施設の方も目を丸くしていたっけ。
その節はご親切にどうもありがとうございました。
焚きつけ用に、と大量の新聞紙も頂いた。
もちろん、ナタで薪を割る余裕もなく、大量の新聞紙で薪をゴォゴォ燃やす。
たぶん、いままでで一番、焚きつけが早かったと思う。
女に、火の神が宿った瞬間でもあった。
猛スピードで椅子を組み立て、濡れたものを全力で乾かす。
わたしよりもお連れさんの被害が大きかった。
ゴウ…と燃え盛る火で靴を、服を、全てを乾かす。
豪風で、すこしでも椅子を離れると、椅子すら薪になる。
バタバタしているときに、焚火の上にスポっと覆いかぶさったわたしの椅子……
右太もも近くに空いたふたつの穴は、ある意味勲章である。
波浮港見晴台目の前にある、みはらし休憩所。
ここのおじさんも、すごくすごく親切だった。
食べな、と渡してくれた牛乳煎餅が、とても美味しかった。
勤労福祉会館の施設員さんも、カフェのお兄さんも。
みんながとても優しかった。
寒いけど、あたたかった。
お陰で、わたしたちはこうしてまた、楽しくキャンプ遊びを続けている。
三日目、この日もあいにくの曇り時々雨。
岡田港で、また海鮮丼を食べた。
初めに書いたプリンは、そこの土産屋さんで買ったのだ。
キャンプ遊びは大変だ。
なんといっても所詮野宿なのだ。
冬の寒さは命を奪う危険性もある。
幼い子がキャンプ場で行方不明になってしまった悲しい事件もある。
焚火の温かい火、美しい熾火、バーベキューの炭、1000℃を超す温度を、もし裸足で踏んでしまったら。
夏は楽しい川遊び、浅瀬は穏やかでも、人間の力では抗えない急流箇所が突然現れる。
アウトドアを舐めてはいけないと、心底思った。
それと同時に、本当に本当に、楽しい旅となった。
台風の被害で、いままさに伊豆諸島は復興でおわれていることだろう。
非力なわたしではなにも出来ない。
ボランティアに行ったところで迷惑をかけるのがオチだ。
だから、女は思う。
復興が落ち着いたときに、ぜったいにまた大島に行こう。と
そうして、たくさんたくさん、お金を落とすのだ。
そうして、またブログを書こう。
女は思う。
次はトウシキじゃないところに泊ろう……
【西湖・湖畔キャンプ場】薪の目処はつけておかねばならぬと女は学んだ
富士五湖のひとつ、西湖。
西湖・湖畔キャンプ場。
めちゃくちゃ良いキャンプ場だった。
シーズンも落ち着いて、ガラ空きだったのも良かった。
広々としたサイト、湖畔もある。
バイクでのキャンツーが二組、車が数組。
みな間隔をあけて設営、贅沢な空間の使い方をしていたように思う。
女はこの日の発言を覚えている。
「せっかくだから広く設営しよう!」
しかし女は首をひねった。
相変わらずわたしたちの拠点、小さくね??
そもそもソロドームがふたつ、3m×3mのタープひとつ、わたしのモペッド一台、お連れさんの折り畳みミニベロ一台。
大きく張るほうが難しい。
そして猫がいた。
西湖・湖畔キャンプ場の近くにはいくつか他のキャンプ場もある。
西湖テント村や西湖自由キャンプ場など。
自由キャンプ場はソロキャンパーが多いという噂を聞くし、いずれ行ってみたい。
ぶらぶら遊びに行ったところ、自由キャンプ場の受付に
『キャンキャン吠える犬は持ち込み禁止』
というような張り紙があって、お連れさんと爆笑した。
成程、口コミではファミリーキャンパーやグループキャンパーたちの評判がよろしくないようだけど、なるほど。
好き。
女はこの張り紙を見た瞬間に、次に西湖にきたらここに泊ろう、と思った。
わたしが宿泊した湖畔キャンプ場には飯炊き用の薪しかなく、モペッドを転がして焚火用薪探しの旅に出た。
せめて他のキャンプ場の売店にはあると思ったのだが、オフシーズンだったことが災いして、どこへ行っても薪がない。
寒い時期のキャンプは焚火が必須なのだ!困る!
と、頭を抱えつつ、もしどうしても見つけれられなければ、焚火は諦めて早々に寝ようと考えていた。
そんな折の救世主。
心も体もほっかほか、いずみの湯で売っていた!
心の中で神仏に手を合わせ、モペッド君のステップに薪を積み込む。
お、そういえばゆるキャン△のリンちゃんも同じようなことをしていた。
普段から過積載なこともあるし、これくらいのことはどうってことないさ!
運転はどうってことなかったが、道行く人々の視線は集めました。
女は思った。
うるせぇ、命綱なんじゃ、焚火。
残念ながらこの日は曇り。
晴れていたらもっと良い景色が拝めたに違いない。
ちなみにこの日は、初めてメスティンでご飯を炊きました。
おいしいなぁ、野営で炊く白米。
こんどからはきちんと、薪が売っているかも調べていこうと思った。
ことを、いまさら思い出した女であった。
【浩庵キャンプ場】女はただひたすらに秘湯を愛した
みんな大好きゆるキャン△のロケ地、浩庵キャンプ場。
昨年の10月に赴いたのだが、標高1000mとは思えないほど暑かったことを覚えています。
そのくせさぁ、道中の峠で濃霧にあたってびしょぬれ。
さらに途中から豪雨。
深夜早朝に走っていたものでめちゃくちゃ寒かった。
あと20分程度走れば着くから、レインコート出さなくてもいいや、と思ったのが間違いでした。
みんなも雨が降り出したらすぐに雨具を着用しよう!
走っているときは寒い、野営中は暑い。
よくあることだが、やたらと体力を削られる。
荷物が限られるキャンツーでは、永遠の課題である。
防寒具問題。
浩庵キャンプ場、先に述べた通りゆるキャン△の聖地でもある。
あれです、リンちゃんが最初にキャンプしていたところ。
なでしこがベンチで爆睡していたところ。
ゆるキャン△でも注目を浴びましたが、ここ、ロケーションが最高という点でも有名。
風がなく晴れている日であれば、本栖湖にうつる逆さ富士を楽しめます。
わたしが行った日は残念ながら逆さ富士は拝めなかったが、朝日と富士山という日本人なら誰もが愛する光景は拝めた。
美しい景色ももちろんだが、その景色を拝もうとまだ暗いうちからテント外に出てくるキャンパーたちもすごかった。
わらわら、わらわら、みんな椅子を持ち出してカメラやスマフォを構えている。
浩庵キャンプ場、前回紹介した氷川キャンプ場とは真逆に位置する高規格キャンプ場である。
ファミリーキャンプの嵐。
どこもかしこもデッッッカいテントで埋め尽くされている。
だれかのデカいスノーピークの足元に、誰かのスノーピークのガイロープが伸びている。
通路になっているところなどどこにもない。
ほんの少しでも隙間があけば、みっちみちにどこかの家族がテントとタープを張る。
女は思った。
高規格キャンプ場は、わたし向けのコンテンツではない。と
なんといっても足の踏み場もないのである。
家族と家族の隙間を縫うように、ソロキャンパーの小さなソロドームやシングルウォール。
林間サイトも湖畔サイトも、見渡す限りテント。
運よく林間の良いところに設営できたが、少しでも到着時間が遅ければ、わたしも彼らのようにファミキャンたちに挟まれていた……
浩庵キャンプ場は予約不可のため、早朝にみな並ぶのだ。
夏のハイシーズンはすでに過ぎていたとはいえ、油断していると「せっかく行ったのに定員オーバーだった」なんてことになりかねない。
偶然このブログにたどり着いたひとがいるのであれば、ひとつだけお伝えしておかねばなるまい。
浩庵キャンプ場の駐車場、水はけがめっちゃ悪い。
もうね、めっっっっちゃ!悪い!
オフロード車ならなんてことない水たまりも、背の低いスクーターには辛いものがあった。
足場の悪さにスタンドが負けて、モペッドも転んだ。
女は泣いた。
こかしてついた傷は、こすっても消えない。
薪は受付兼売店にあるのだが、外に積んである。
雨の日は余裕で湿っているので要注意。
乾かしながら焚火しましょう。
温泉は浩庵キャンプ場からしばらく行ったところにある、下部温泉に行った。
もうね、ここの温泉ね、すっごいの!
温度が低い!!
ぬるいとかじゃない、もはや冷たい。
わたしが行ったところは露天のみ混浴だったのだが、混浴とか置いといて冷たすぎて膝まで入って断念した。
少し温かい水風呂に浸かっているようなのに、だんだんと身体はポカポカしてくる。
不思議な体験ができる。
秘境温泉、信玄のかくし湯だったそう。
いいなぁ、秘湯。
キャンプ場はべつにリピートしなくても良いが、下部温泉はまた来たい。
いいや、ぜったいに来る。
土地の皆さんも良い方ばかりだし、まるでタイムスリップしたような街並みも心に染みる。
道中、台風の影響で大破してしまった東屋を見かけて少し沈んだ気分になった。
災害、恐ろしや。
買い物はゆるキャン△犬山あおいちゃんのバイト先モデル、スーパーセルバみのぶ店にて。
あやかってる感じが最高です。
女は思う。
浩庵キャンプ場の坂も、まるで奈落のようだったなぁ、と。
【氷川キャンプ場】ソロキャンチュートリアルだ、と女は思う
本当は行った直後に書きたかったのです。
思い出の鮮度が高いうちに、肌で感じた空気や雨の冷たさを書きたかった。
しかし、そんな甲斐性はない。
そもそも、甲斐性があればブログを一年も放置したりはしない。
わたしは、そういう女だ。
だから、今となっては懐かしい写真を、記憶とともに残すしかない。
なんとか思い出しつつ、それっぽく仕上げるしかない。
というか、覚えているのだろうか。
まぁ、覚えているでしょう。
どこに行ったとか、ここはこんな感じだったとか、そういうことが分かれば良いのです。
だってこれは、わたしの備忘録なのだから。
いいのいいの。
わたしは、そういう女だ。
一年も前のこととなると、流石に覚えていないことのほうが多い。
だから写真を撮るのだ。
忘れるから、新しいことを経験できる。
人間とは、そういうものだ。
さて。
まず記すべくは“徒歩キャンの聖地 氷川キャンプ場”
我が住まいからも近く、およそ60キロほど。
甲州街道をひたすらゆく。
徒歩キャンの聖地というだけあって、JR青梅線の奥多摩駅から徒歩数分のところにある。
こじんまりとしたリバーサイドキャンプ場。
近くにはスーパーがある、と聞いていたので、この日は食材をほぼ持たないまま向かった。
もしこのブログにたどり着いた人がいるのなら、まずこの助言をしたい。
食材は持っていけ!
スーパー……サミットとかオオゼキとかライフとかビッグエーとかまいばすけっととか、そういうものを想像していると痛い目に遭う。
わたしは遭った。
あるのは小さな商店。
キャンプ場利用客が多い為か、そのための用品は粗方揃っている。
ただ、食材などはそこまで豊富な種類はない。
缶詰とかでオッケー、というのなら充分であるが、きっちりと調理してキャンプ飯を楽しみたいひとは、なるべく食材を持っていくのが吉だろう。
ちなみにわたしは、お店の方が太鼓判を押すうどんとうどんスープを購入。
おいしかったなぁ。
なんで写真を撮ってないんだろうか……
このキャンプ場、徒歩キャンの聖地というよりかは“ソロキャンパーのチュートリアル”と言ったほうがしっくりくる。
正直、こんなにソロキャンパーが集っているキャンプ場をわたしは見たことがない。
右を見ても左を見ても、前も後ろも、あっちもこっちもソロキャンパー。
駐車場はガラ空き。
しかしみんな楽しそうであった。
ひたすらキャンプ飯を食ってるお兄さん、アウトドア浪漫を求めてデカい肉を焼いてるオジサン、キャンプに来てまでゲームをしていたお兄さん、編み物をしているお姉さん。
お隣に設営していたお姉さん。
初めてのソロキャンで、おニューのテント。
数十分経っても組み立てられず、見かねて声を掛けました。
女は思い出す。
コミュ障のくせによく頑張ったじゃん、わたし。
設営を手伝い、ほんの少し会話をしたっけな。
お連れさんは、食器を洗うときにも話をしたようだった。
まだキャンプ続けているといいな、お姉さん。
奥多摩駅周辺は東京都内とは思えないほど長閑で、すれ違うひとも少ない。
キャンプ場からぶらぶら歩いて行けるもえぎの湯。
道のりにあるトンネルも趣があって良い。
温泉施設で食べる蕎麦。
おいしかったなぁ、なんていったかなぁこの蕎麦。
忘れてしまった……
途中みつけたおしゃれなビアバーで一杯。
おいしかったなぁ、なんていったかなぁこのビール。
忘れてしまった……
都心からも近く、駅も近い。
商店も温泉も徒歩圏内。
街並みは長閑で、川の音も心地よい。
ソロキャンパーが多いだけあって、グループキャンプの若者がはしゃぐ声もない。
ファミリーキャンプの子どもが走り回ることも、誰かの愛犬が吠えることない。
静かなキャンプ場。
これはたしかに、初めてのソロキャンや、お試し徒歩キャンにはもってこい。
ただひとつ、車やバイクで行くひとに注意がある。
もしこのブログにたどり着いたひとがいるのなら、ふたつめの助言をしたい。
奈落のように下るぞ!
そう、キャンプ場あるある。
受付を終え、さぁサイトへ向かおう!というときによくあるのだ。
- 受付・駐車場とキャンプサイトの高低差が激しく、重たい荷物を背負ったまま奈落の底へ向かわねばならない。
リバーサイドやレイクサイドによく見られる。
肩や腰が死ぬ。
- 受付・駐車場からキャンプサイトがやたら遠い。
リヤカーを貸し出しているところも多いが、ないところもある。
肩や腰が死ぬ。
氷川キャンプ場は①に該当する。
結果、わたしの肩と腰は多大なダメージを喰らった。
ちなみに、「奈落のように下る」と表現したのはお連れさんである。
サイズ、重さ、ともにマックスのリュックを背負って歩くお連れさん、ようは母であるが、わたしの母親なだけあって体が小さい。
大きなリュックを背負う姿を見て、いつも女は思う。
二宮金次郎みたいだ、と。
本人にも言っている。
「二宮金次郎だ」と。
最近の我が家ではニノキンと略されるまで親しみある偉人と相成りました。
バイクで行くひとは、是非、奈落へ続く急こう配に肩と腰を捧げて欲しい。
なんといっても、その後の温泉が最高だから。
女は思う。
あぁ、思ったより覚えていないな、と。